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新入社員が定着する絶対条件

シリーズ第9回 「情報は新人にも等しく伝える」

新入社員が会社に馴染み、戦力として成長していくためには、社内の「情報の流れ」が重要なカギを握ります。
どんなに制度を整えても、情報が一部の人だけに偏っていては、職場全体の信頼関係は育ちません。

情報で人を操ってはいけない

社内では、情報を「知っている人」と「知らない人」が分かれてしまうことがあります。
意図的に情報を限定することで、影響力を保とうとする人もいますが、それは人間関係を
コントロールする危険な行為
です。
特に、新入社員に対して「まだ早い」「どうせ分からないだろうから話しても仕方ない」と考え、
情報を渡さないことは大きな誤りです。
本人の成長意欲を削ぎ、疎外感や無力感を与えてしまいます。知らないうちに「言われたことしかしない」
「考えなくなる」社員をつくってしまうのです。

理解できるかどうかより、「伝えたかどうか」

新人に情報を伝えるとき、「どうせ難しい話だから」とためらう必要はありません。
大切なのは、相手が理解したかどうかではなく、情報をきちんと提供したかどうかです。
新人は、今は理解できなくても、時間が経てば必ず意味を理解します。
むしろ、その経験が「会社の全体像を早くつかむ」きっかけになるのです。
「新人だから知らなくていい」という姿勢こそが、成長機会を奪ってしまいます。

情報は与えるほど、何倍にもなって返ってくる

情報とは、不思議なもので「与えるほど返ってくる」ものです。
伝えた内容を新人が自分なりに解釈し、別の視点から提案や改善アイデアを返してくれる。
この循環が生まれることで、社内のナレッジが蓄積され、組織の財産になります。

新人は、外の世界を知る“新しい感性”を持っています。
これまで社内では気づかなかった視点を与えてくれることも多いでしょう。
そんな「新しい血」を活かさないのは、あまりにももったいないことです。

情報の共有が信頼を生む

情報は「力」でもありますが、それを独占するのではなく、共有することで「信頼」に変わります。
とくに管理職やリーダーは、意識して情報をオープンにする姿勢が必要です。
誰にでも同じ情報を伝える」ことが、社内の公平感を生み、安心して意見を出せる風土をつくります。

まとめ

新人だからといって情報を制限するのではなく、むしろ積極的に伝えていく。
それによって、彼らの学びのスピードが上がり、組織全体の知識が広がっていきます。
情報は「与えるもの」ではなく、「与えた分だけ何倍にも返ってくるもの」。
そう考え、社員全員がオープンに情報を共有しあうことができれば、組織の知恵は加速度的に高まります
それこそが、定着率の高い、成長できる会社の姿なのです。

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