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シリーズ第5回 「反対意見は対案を出すこと」
会社の継続的成長には、社内のコミュニケーションの取り方が大きく影響します。
特に会議での場で「社員が他者の意見にどう向き合っているのか」が非常に重要なことです。
その中でも「反対意見」の出し方の良し悪しが会社の成長を決めてしまうと言っても過言ではありません。
「反対意見は不可欠」だけれど、『反対のための反対』は役に立たない
「これはやめたほうがいい」「ムダだ」「難しい」「リスクが大きい」…
それぞれ意見として読めば、一見すると「反対意見のように見える言葉」はたくさんあります。
しかし、これらは「対案なき反対意見」の共通点を持ち、社内のディスカッションを妨害する存在です。
まず大前提として、「反対意見は必要である」ことは言うまでもありません。
なぜなら、別の意見があるからこそ、議論が深まり、精度が高まります。
だからこそ、忘れてはならないのは、反対意見を言う時の約束を守ること。
それは、「対案を一緒に出す」ことです。
これがない議論は、単なる悪意、自己顕示欲の発露、マウント取り、または「ただ言ってみたい」といった
自己中心的で非生産的なものになってしまいます。
【実際にありがちな悪い例】
・企画会議の場で「この案はむずかしいんじゃないの?」と言うだけの社員
・他人の意見に否定的なコメントをすることで、「自分は全てわかっている」とアピールする社員
これらは、社員からの反発を買い、議論に水をかけ会議場に淀んだ空気を作り、全社的なモチベーション低下を
引き起こします。
【正しい反対意見の出し方】
・「この案は興味深いですが、実行の手順に課題があるように思います。私ならこうします。」
・「これは理論的にはうまく行きそうですが、実際にはコストが高くなる可能性があります。
コストを優先すれば、こんな選択肢もあるかと思います。」
【反対意見を発言した後、大事なこと】
議論の本質は「結論が決まった後」の行動で決まります。
自分の意見が通らなかった場合でも、最終的に決まったことには、協力して全力で取り組む。
これが、本当の意味で「チームの一員である」ことの証であり、短期的な意見の違いを乗り越え、
長期的な成果を上げる条件になります。
【まとめ】
反対意見を言うのは素晴らしい。
ただし、そこには対案を付けること、最終的な決定に従うことが大前提です。
そして一度決まれば、それが誰の案でも関係なく、結果に向けて全力を尽くすこと。
このルールを厳守することで、会社は成長し、社員も成長します。