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生産性の高い組織になる鍵は、管理職の力量

シリーズ 第7回 「会社は民主主義ではない」

現代社会では「平等」「差別の撤廃」「話し合いによる合意形成」といった価値観が重視されます。
政治や地域社会においては、誰もが等しく1票を持ち、対等な権利を有することが大前提です。
これはもちろん、社会を健全に保つために欠かせない仕組みです。

しかし、この考え方をそのまま「会社」という組織に持ち込むとどうなるでしょうか。
会社は慈善団体でもサークル活動でもありません。利益を生み出し、持続的に成長することで、
雇用や社会的責任を果たす営利組織です。
その本質を忘れてしまえば、組織は途端に方向性を失い、やがて衰退してしまいます。

🔹 会社は利益を出す責任を背負う組織

会社の目的は社会的使命を果たすことですが、そのための「手段」として利益を上げ続ける必要があります。
利益がなければ、社員の給与も、設備投資も、取引先への支払いもできません。

その責任を背負うのは、最終的に「経営者」と「管理職」です。
彼らは結果に対する責任を持つ代わりに、決断の裁量を与えられています。これは誰もが担える役割ではありません。
能力も実行力も備わっていない者がその立場に立てば、会社全体を危険にさらしてしまいます。

🔹 平等主義が会社を弱体化させる理由

「全員で平等に話し合って決めましょう」「誰の意見も同じ重さで尊重しましょう」。
一見、民主的で理想的に聞こえます。しかし会社経営の現場では、迅速な意思決定と確実な実行が求められます。

もし全員の合意を得るまで延々と議論を続ければ、決断は遅れ、機会は失われます。
また、能力の差を無視して「処遇は全員同じ」であれば、有能な社員のモチベーションは下がり、組織は停滞してしまいます。

チャンスは全員に平等に与えられるべきですが、処遇や権限は「能力」と「成果」に応じて「差」をつけなければなりません。

🔹 ライオンとシマウマの寓話

よく知られた例え話があります。

「1頭の有能なライオンに率いられた100頭のシマウマ軍団」と「1頭の無能なシマウマに率いられた100頭のライオン軍団」が戦ったら、どちらが勝つか。

答えは前者です。たとえ部下が草食獣のシマウマであっても、リーダーが有能であれば勝てます。
しかし、どれだけ優秀な人材が揃っていても、無能なリーダーに率いられれば負けてしまうのです。

この寓話は、会社組織の本質を見事に表しています。

🔹 管理職の力量こそが生産性を決める

会社は民主主義ではありません。ビジネスの世界で結果を出すには、適切な人材がリーダーとなり、
責任と裁量をもって組織を導く必要があります。

経営者や管理職に求められるのは、「決断」と「実行力」。その判断と行動が、会社の未来を左右します。

だからこそ、組織の生産性を高めるカギは「管理職の力量」にあるのです。
有能なリーダーを育て、適切に任命することこそ、会社を強くする最大のポイントだと言えるでしょう。

👉 組織の生産性は「平等な話し合い」では生まれません。会社を導くのは、能力と実行力を持ったリーダーの存在です。

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