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シリーズ 第8回 「労働条件の明確な提示は、会社の信頼の証」
「しっかりした会社かどうか」。
求職者が面接や求人情報から感じ取るポイントはいくつもありますが、その中でも大きな意味を持つのが
「労働条件の提示」 です。
求人票や面接の場で話した条件と、実際の雇用契約書や労働条件通知書の内容が食い違っていないか、
あるいは口頭での説明だけで済ませていないか。
この部分は、求職者の信頼を得られるかどうかを決める重要な要素です。
2024年からの法改正 ― 労働条件通知の徹底
2024年4月から労働基準法施行規則が改正され、雇用時に明示すべき労働条件の範囲が広がりました。
具体的には以下の点が強化されています。
これらは単なる「法令遵守」のためだけではありません。入社後に「そんなことは聞いていない」と言われないように、
会社と労働者との約束を明文化しておくこと にこそ意味があるのです。
曖昧な条件提示は大きなリスク
求人広告や面接では「頑張り次第で給与は上がります」「いずれ管理職を任せます」といった抽象的な表現を
してしまいがちです。
しかし、これらを裏付ける具体的な制度やルールがなければ、入社後に「話が違う」と不満につながり、
早期離職を招いてしまいます。
せっかくコストと労力をかけて採用活動を行っても、こうした小さな不一致で求職者の信頼を失うのは
非常にもったいないことです。
労働条件通知書は「安心の証明書」
労働条件通知書をしっかりと交付し、内容を丁寧に説明することは、 「あなたとの約束を大切にします」 という
メッセージそのものです。
例えば、
こうした情報を正確に伝えることで、求職者は「この会社なら信頼できる」と感じます。
逆に、口頭だけで済ませたり、曖昧にしたりすると「きっと入社後も不透明な会社だろう」と
不安を抱かせてしまいます。
信頼を得る企業になるために
労働条件の明示は、法律で義務づけられている最低限の行為ですが、
視点を変えれば 求職者に安心を与えるチャンス でもあります。
今後、労働市場では「条件が明確で、約束を守る会社」と「条件が曖昧で、不信感を与える会社」との差は
ますます広がります。優秀な人材は後者を選びません。
だからこそ経営者の皆さまには、労働条件通知書を単なる「提出書類」ではなく、
会社の信頼を示すプレゼン資料 として活用していただきたいのです。
まとめ
会社が本当に求職者から選ばれる存在になるためには、こうした基本の一つひとつを丁寧に積み重ねることが不可欠です。