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経営者にとって、「いい人材がなかなか来ない」という悩みは、今や日常的な課題となっています。
求人を出しても応募が集まらない。また、ようやく面接までこぎ着けても、社内の制度や働き方に不信感を抱かれ
入社を断られてしまったのでは、もったいない話しです。
そんな中で、会社の信頼性や誠実さを“見える形”で示す手段のひとつが、「就業規則の整備」です。
就業規則は、社員が安心して働くためのルールブックであり、同時に会社としての方針・姿勢を示す公式文書でもあります。
特に採用活動の場面では、「当社ではこうした制度を整え、こういう方針で社員の働き方を支援しています。」と
面接担当者が自信を持って語れる会社かどうかが、求職者の判断基準の一つになります。
逆に、内容が古かったり、実態に合っていなかったりする就業規則は、「この会社、大丈夫かな?」という不安を招きます。
さらに、制度があっても運用が曖昧で、その場その場の都合でルールを変えるような企業は、「ブラック企業ではないか」と
疑念を持たれ、選ばれることは難しくなります。
今の求職者、特に若年層は、企業に「透明性」と「法令遵守の姿勢」を求めています。就業規則の内容が社会の変化や法改正に
追いついていない会社は、それだけで「選ばれない理由」になってしまうのです。
では、就業規則はどのようなタイミングで見直すべきなのでしょうか。以下のような場面が、見直しや改定の適切な機会です。
2025年4月1日現在の関係法令では、以下のような改定が必要な企業も多いはずです。
①育児・介護休業制度の再整備
男性の育休取得を促進する「出生時育児休業(産後パパ育休)」への対応
②ハラスメント防止規程の強化
パワハラ・セクハラに代表するハラスメントを禁止する内容に加え、懲戒処分
規程、相談窓口の設置等の対応
③高年齢者就業確保措置の明文化
高年齢者の具体的な年齢提示による就業機会確保に向けた社内ルールの整備
④有給休暇の取得促進
年5日の年次有給休暇の取得に関する事項(可能であれば年次有給休暇の計画的付与制度の導入)
これらに未対応のままでは、法令違反のリスクがあるだけでなく、企業姿勢が問われます。
また、今の若手求職者は「長く働けるか」「自分のライフスタイルに合った働き方ができるか」を重視します。
例えば、
◆テレワークや副業の可否(可の場合はその制度)
◆時間単位の有給休暇制度の有無
◆キャリア形成支援(研修や資格取得)制度の明記
などを、就業規則や社内規程に明示しておくことで、「この会社は柔軟に働ける」「自分の将来も考えてくれている」と
評価されやすくなります。
もちろん、ただ整備するだけでなく、制度が現場で正しく運用されていることも重要です。
制度と実態のギャップがあると、「言ってることとやってることが違う」と不信感につながります。
就業規則を定期的に見直し、現状に合った内容へと更新し続ける姿勢そのものが、「社員を大切にしている会社」
「信頼できる会社」であることの証明になります。
このタイミングで一度、自社の就業規則を確認してみませんか?
それは、求職者に安心感と信用を届け、選ばれる会社になる第一歩になるからです。