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第4回 「フィードバック面談を成功させるためには」
人事評価制度を導入している会社の多くが、「評価面談」あるいは「フィードバック面談」という仕組みを設けています。
しかし実際には、この面談が本来の目的から外れ、単なる査定の事前説明になってしまっているケースが多いです。
今回は、まず根本から考えてみたいと思います。
そもそも「フィードバック」とは何を何に対して行うものなのでしょうか。
これがはっきりしないと、人事評価制度の運用がうまくいきません。
私が考えるフィードバックとは、
まず会社には経営目標があります。そして各部署にはその目標を実現するための役割があります。
さらに、その部署に所属する一人ひとりの社員には、それぞれ果たすべき役割が与えられています。
その役割を前提として、社員自身が「今期、自分はここまで達成する」という目標を設定します。
そして上司は、その達成状況を定期的に確認しながら、順調に進んでいる点、改善すべき点、
よりよい方法などを一緒に考え、社員が目標達成に近づけるよう支援していく。
これが本来のフィードバック面談です。
ここで重要なのは、フィードバック面談は他の社員と比較する場ではないということです。
「あの社員はもっとできている」、「同期はすでに結果を出している」
このような比較は、本来のフィードバック面談とは全く関係ありません。
比較する対象は一つだけです。
本人が期初に自ら設定した目標との比較です。
目標との差は何か。
なぜ予定通り進んでいないのか。
どのやり方はうまくいったのか。
改善するとしたら何を変えればよいのか。
これを一緒に確認することが本来の目的です。
さらにもう一つ大切なことがあります。
フィードバック面談で扱うべきものは、その社員が実際に行った行動だけです。
つまり、
何を実行したのか。
何を実行しなかったのか。
どのような結果が出たのか。
これだけです。
反対に、本来持ち込むべきでないものもあります。
人格評価です。
「君は積極性がない」
「昔から詰めが甘い」
「性格的に向いていない」
こうした抽象的な人格論は人事評価とは無関係です。
また、過去の失敗を蒸し返したり、業務に直接関係しないプライベートな出来事に踏み込んだりすることも、
本来のフィードバック面談にはふさわしくありません。
評価すべきは人間そのものではありません。
仕事に対する行動です。
そして、フィードバック面談は最低でも月に1回は実施すべきだと考えています。
多くの会社では半年に1回~2回程度しか実施していないのではないでしょうか。
また、実施していても、「最近どう?」的なレベルで終わっている…
半期に一度の面談では、もはやフィードバックではなく、単なる結果発表です。
いわば“査定”にすぎません。
これでは社員は成長できませんし、面談を嫌い、避けるようになります。
一方で毎月継続して面談を行えば、社員は常に自分の進捗を確認でき、修正も早くできます。
さらに大きいのは心理面です。
社員は
「上司がきちんと見てくれている」
「自分の成長を気にかけてくれている」
という安心感を持つようになります。
この積み重ねが信頼関係を作ります。
結局のところ、フィードバック面談で最も大切なのは技術論ではありません。
まず考えるべきは
「何をフィードバックするのか」 そして「何のためにフィードバックするのか」です。
順調に進んでいる社員には、成功体験を認識させ、さらに自信を深めてもらう。
苦戦している社員には、成功へのヒントを見つけてもらう。
人事評価制度とは、社員を評価する制度ではありません。社員の成長を支援する制度です。
フィードバック面談とは、そのための最も重要な機会であることを、
会社は改めて確認する必要があるのではないでしょうか。